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国際結婚の手続き

 大方の予想に反して、日本は結婚に関しては世界的に見てかなり自由な国です。何しろ日本人同士の結婚なら戸籍抄本をとって印鑑持って役所に行くだけで法的には結婚が成立してしまうわけですから(離婚に関しても同様)。欧米先進国では、国によって違いがあるにせよ、各種の要件(同居した期間など)を満たさなければ法的な結婚が認められないということが少なくありません(多少ハードルが高い分、事実婚 De Facto Marriageが広く認められているわけですが)。

 さて、結婚相手が外国籍の人だったらどうなるのでしょうか。当然、日本人同士の結婚ほど簡単ではありません。中でも最大のハードルが戸籍制度でしょう。なぜなら、世界中で戸籍制度を持つのは日本、中国、台湾、韓国など東アジアの数ヶ国・地域に限られるからです。欧米諸国を含め、世界中のほとんどの国の国民が日本人と結婚するためには、日本の戸籍に相当する証明書を本国で取得する必要があるのです。

 「戸籍に相当する証明書」といっても各国さまざまです。私の場合、相手がオーストラリア国籍でしたから、オーストラリア大使館の結婚証明書を取得しました。確か、この証明書を取得するために数週間の時間と、日本円にして1万円近くのお金がかかったと記憶しています。また、証明書は当然英語なので、私がそれを日本語に訳して提出しました。

 さて、戸籍の問題をクリアしたら第二番目の関門が待っています。それは、入国管理局への出頭です(出頭とは、すごくいやな言葉ですね)。日本人が国際結婚するためには、必要書類を何種類か記入して、それを自ら最寄りの入国管理局まで持っていって、係官に説明しなければならないのです(この手続きは、当然日本人同士の結婚の場合は必要ありません)。確か私の場合、必要書類には二人が出会ってから結婚を決意するまでに至った経緯とか、最寄り駅から自宅までの地図などを書類に記入して(私は別に悪いことをしたわけではありませんが、地図を書くことにはかなり抵抗がありました)、大手町にある入国管理局に二度出頭した記憶があります。そのうちの一回は、妻と一緒に出頭しました。

 これら二つの関門をクリアしたら、最後は書類を市役所へ提出しなければなりません。しかし、これは大したことはありません。書類の不備さえなければ即刻許可されるからです。

 私の場合、結婚を申し込んでから正式に許可されるまでに、時間にして約2ヶ月、お金にして1万円あまりかかったことになります。私の場合、相手がオーストラリア国籍だったから比較的楽だったかもしれません。もし、彼女が第三世界の人間だったら、金銭的、時間的なコストはもっと大きかったかもしれません。

 さて、結婚後ですが、正直言って「結婚してしまえばこっちのもの」という印象があります。ご存知の通り、日本という国の税制や社会保障制度は結婚した人にかなり有利にできていて、それは外国人との結婚の場合にも適用されるのです。例えば健康保険や国民年金、これは日本人も外国人も条件はまったく同じです。私の場合はサラリーマンなので追加負担ゼロで妻もこれらの福祉サービスを受けられます。また、所得税の扶養家族控除も受けられます。結婚によって身分的にも安定することを考えると、日本で外国人と一緒に生活するのなら一日も早く結婚してしまった方が絶対トクです。

 最後に、日本人が外国人と結婚しても現在のところ民法の規定によって夫婦別姓は認められません。私の妻の場合は「鈴木スーザン」という変な名前で登録されています。この民法改正案は、「夫婦別姓を認めると家族の絆が弱まる」などという理屈を持ち出す頭の固い議員先生方の根強い反対で未だに通っていませんが、本当に理解に苦しみます。私のように外国人と結婚する日本人の若者は、「日本では姓を変えないと結婚できない」ことを、結婚相手にどのように説明すればいいのでしょうか。

 

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